Interventional spine and pain procedures in patients on antiplatelet and anticoagulant medications: guidelines from the American Society of Regional Anesthesia and Pain Medicine, the European Society of Regional Anaesthesia and Pain Therapy, the American Academy of Pain Medicine, the International Neuromodulation Society, the North American Neuromodulation Society, and the World Institute of Pain.

Regional Anesthesia & Pain Medicine:May/June 2015 Volume 40 Issue 3 p182-212Special Articles

●背景:20121115日から18日に開催された第11回のASRAで、抗凝固薬/抗血栓薬とペイン領域での手技についての調査のフォーラムが開催され、脳外科・整形外科・麻酔科医が参加。そこで一貫した抗血栓薬の中止や再開の時期への結果が得られなかったため、脊柱管内への手技やペイン領域の手技について特化した抗凝固薬/抗血小板薬のガイドライン策定の必要性が明白となった。
○脊柱管内への手技はハイリスクのものからローリスクのものまで様々である。
高リスク:脊髄刺激装置の留置、髄腔内薬物投与装置の埋め込み、椎体形成術、硬膜外内視鏡手術や減圧術など
中リスク:経椎弓間・経椎間孔硬膜外注入(硬膜外麻酔)、傍脊椎ブロック、交感神経ブロックなど
低リスク:末梢神経ブロック、関節・骨格筋への注射、トリガーポイント注射、仙腸関節ブロックなど
 
以下にASRAガイドラインと異なる点・新薬について紹介させて頂きます。
Non-Aspirin NSAIDsASRAではNSAIDs、アスピリンは出血リスク高くしないとなっているので、特に中止しない。
・心・脳血管障害抑制作用がないため、休薬できる。
・高リスク手技は出血や血腫形成のリスクが高いので、特に止めた方が良い。
半減期経過すると血小板機能抑制作用が消失。
COX-2阻害薬は休薬の必要はない。・再開は24時間以降に。
Aspirin
・患者個人や手技によって継続するか否か決める。
SSRISNRIなど他の出血リスクをあげる薬剤を使用していないかどうか薬歴を確認。
・一次予防での内服の場合、高リスク手技であれば休薬した方がよく、血小板機能の回復する6日間止める。
・二次予防での場合は高リスク手技は休薬リスクと出血リスクを話し合って決める。
・中リスク手技はSGBなど手技によっては出血リスク高いことを考慮する。
・再開は高リスク手技・特定の中リスク手技の際は少なくとも24時間以降に。
PDE阻害薬(プレタール®、ペルサンチン®など)
・高リスク手技では48時間前には休薬する。
・ジピリダモールはアスピリンとの併用で出血リスクが増大するので、アスピリンのガイドラインに合わせる
Heparin
・ヘパリン静注はどの手技でも4時間前に中止し、皮下注の場合は8-10時間前に中止。
再開は2時間後とする・
・低分子ヘパリン(エノキサパリン)は予防の場合、手技に問わず、12時間前に中止し、治療の場合は手技の24時間前に中止する。
再開は低リスクの場合は4時間、それ以外は12-24時間後とする。
SRIs
・セロトニンは血小板凝集に関わる。(SRIsで血小板中のセロトニン↓)
SRIsは中止初期には自殺企図、1-3週間で頭痛・眩暈・興奮などあるので、基本的には中止は推奨されない。
・高齢・アスピリンやNSAIDs併用・肝障害といったハイリスク群では1-2週間前より漸減。Fluoxetineは特に半減期長い(5-10週間)ので、5週間前より漸減。
・ハイリスク群で自殺しそうな場合は抗不安薬へ変更。
・再開は出血リスクが消失した翌日に。
Warfarin and Acenocoumarol
Warfarinは、低リスク手技の場合休薬するかは主治医と相談することやINR<3.0であれば安全とされている。中・高リスク手技の場合は5日間休薬し、INR正常化してから実施。
・手技の翌日に再開する。
Acenocoumaralは中・高リスク手技の場合は3日休薬し、INR正常化してから実施。
・血栓形成のハイリスク患者は低分子ヘパリンで置換する。
Dabigatran,Rivaroxaban and Apixaban(プラザキサ®、イグザレルト®、エリキュース®)
・新しい抗凝固薬は中・高リスク手技であれば半減期分休薬し、低リスクであれば主治医と相談、手技の出血リスクなどを考慮。VTEのリスクが高い場合は低分子ヘパリンで置換し、手技の24時間前に中止する。
かなりVTEリスク高い際は通常の半量を手技の12時間後に投与。再開は24時間以降に。
Dabigatranstageの腎がんの場合は6日前に休薬。
●まとめ:今回作成されたガイドラインでは、手技のリスク別に分類されているが、それによって脊柱管内への手技やペイン領域の手技についてのガイドラインの適応の幅が広がった。