非挿管患者の呼吸障害を検知するためにRVMが有用かという論文がありましたので読みました。

 

A Comparison of Measurements of Change in Respiratory Status in Spontaneously Breathing Volunteers by the ExSpiron Noninvasive Respiratory Volume Monitor Versus the Capnostream Capnometer

Williams, George W. II MD; George, Christy A. MD; Harvey, Brian C. PhD; Freeman, Jenny E. MD

January 2017 – Volume 124 – Issue 1 – p 120–126

Anesthesia & Analgesia

 

〇背景

非挿管患者の呼吸障害を検知するために、パルスオキシメトリーでは即時性に欠け、EtCO2ではエラーが多く、定量的な評価が困難である。Anesthesiology 2015 Closed Claims Reportにてオピオイド誘発性の呼吸抑制で患者が害されることがないように、監視方法を改善する必要性が強調されたこともあり、アメリカ食品医薬品局(FDA : Food and Drug Administration)では非侵襲呼吸量モニター(RVM : respiratory volume monitor)による評価を推奨している。そこで今回は非挿管患者の呼吸障害を検出するために、従来のカプノメーターとRVMの能力を比較することを目的とした。

〇方法

2014年3月-5月に行われた前向き研究で、48人のボランティア被験者に鼻カニューレ型もしくは、シュノーケルマウスピース型のEtCO2センサーを用いたEtCO2およびRR測定とRVMによるMV、TV、RRを測定し比較した。

呼吸様式は3種類設定し、遅い呼吸は5回/分、正常は12.6±0.6回/分、速いは25回/分と定義した。各呼吸様式は2.5分毎に変更した。

さらに、鼻カニューレ型とシュノーケル型のEtCO2センサーをBland-Altman分析で比較した。全ての分析はMatlab 2014b(MathWorks、Natick、MA)を用いて、p <0.01で統計学的に有意とした。

〇結果

呼吸様式を速いから遅いに変更すると、RVMのMVは37.7±1.4秒で定常状態に達したのに対して、EtCO2は2.5分経っても漸近線に到達しなかった。呼吸数の変化で比較すると、呼吸数の減少時にRVMは32秒で定常状態に達したのに対してEtCO2センサーでは71秒かかった。

更に、ネーザルカニュラとシュノーケル型センサーを比較するとネーザルの方が低く出るが、両者には相関があった(R=0.81)。また、Bland-Altman分析を行うと両者の機能は同等と評価することができた。

○考察

非挿管患者において呼吸障害が起こると、まずMVが低下し、二酸化酸素が蓄積、その後SpO2が低下する。そのことからも、呼吸障害を感知するためにはMVが最も早く評価する方法ということができる。今後、RVMによってMVを評価することで、非挿管患者の呼吸障害に早期に介入が可能になることが望まれる。